股関節痛で歩行に支障の出た60代女性のケース
この方は先天的に股関節の形成不全で股関節が普通よりも浅めとのことでした。元々は右の方が悪かったのが、かばっていたせいか左股関節が痛くなり歩行にも支障が出たため当センターのクライアントに紹介されていらっしゃいました。
問診で椎間板ヘルニアもあることを聞き、各種検査をした結果、右の仙腸関節と腰椎5番のサブラクセーションが股関節痛を引き起こしていると判断しました。その他にも胸椎と頚椎にもサブラクセーションを検出し、全身をアジャストメントしていくことに決定。
4週間の集中ケアを受けることになり、最初の2週間は週3回、次の2週間は週2回のペースでアジャストメント。
当初は股関節の可動域にかなりの制限があり、歩くときも痛みが出ると休憩をとらないといけない状態でした。また左足だけで立つこともできませんでした。
1週目のアジャストメント後にまずは股関節の可動域が一気に広がりました。ただしこの時点では痛みはさほど軽減せず。
2週目のアジャストメント後には左足だけで立つことが可能になりました。痛みは6~7割程度に軽減。
そこからは可動域のさらなる改善と左股関節の安定性の回復、痛みの軽減が徐々に進み、4週間で歩行でのふらつきや痛みによる休憩をほとんどとらずに済むようになりました。
4週間の集中ケアの中で宿題として歩き方の変更、股関節周りの筋肉のエクササイズもしっかりやってもらいました。
集中ケア後は現在週1回のチェックとアジャストメント、そして操体法によるエクササイズを受けてもらって2週目になります。今では股関節の痛みもかなり軽減し、腰や背中の張りに意識が向くようになりました。痛める前にやっていたカーブスも再開できました。
軽度の椎間板ヘルニアは腰痛などの自覚がない人でもかなりの割合であると言われています。ただし痛みというサインが出るまでは大抵の人は体のケアをしていないことがほとんど。もちろん痛くなってからのケアも大切ですが、痛くなる前の違和感がでた時点でケアをしていれば回復も早いので時間もお金も節約できます。
寒い時期は痛みも出やすいので早めのケアをしていきましょう。